富士山 富士五湖エリア

JoyFuL No.024

森に囲まれた癒しの場所だから
見つけられるもの

木暮武彦さん
プロフィール

富士河口湖町富士ヶ嶺
木暮武彦さん(53)
裕子さん(38) 青葉くん(9)
神奈川県川崎市より移住

自然に囲まれた山梨に創作活動の場を見つけ、そして生まれ来る我が子の子育てを考え、富士河口湖町富士ヶ嶺に移住しました。

 木暮さんご夫婦は、富士河口湖町富士ヶ嶺に移住して10年になります。移住を意識し始めたのは、音楽家として活動する武彦さんが、20代の頃、ツアーのリハーサルで山中湖のコテージに来た時の事でした。「このような森に囲まれた木の家に住んで、その土地のバイブレーションを感じながら創作活動に打ち込む。これが自分が求めていた生活だと思いました。」と話す武彦さん。それから時を経て10年前に子供を授かった事がわかり、木暮さんご夫婦は揃って「子どもは自然の中でのびのびと育ってほしい。そして思い描いていた理想の創作活動の場がここにある。」そう思い移住を決意したそうです。

富士ヶ嶺で自然と対話する暮らし

 初めて富士ヶ嶺を訪れた時の印象を「裾野まで見える富士山の壮大さに、車を止めて15分くらいずっと眺めていました。周りに建物がほとんどなく、まるで原始のままの状態で恐竜が歩いていてもおかしくないと思えるような光景でした。」と話す武彦さん。
 そして移住後は、ある心境の変化に気付いたそうです。「東京は情報が溢れるほど沢山あり、どこに行ってもいろんな音楽が流れます。そんな中でトレンドに左右される人も多く、それを私の音楽制作に求められる事もありました。そんな時代性や地域性に影響される場所にいる事に、常に疑問を感じていました。富士ヶ嶺で暮らしてからは、周りの人の考えや環境に影響される事なく、純粋に自分の中から込み上げてくる思いを、今まで以上に表現できるようになりました。」と、周りの影響を気にすることなく自然と対話できる空間は、創作活動をしていく上で理想的な環境のようです。
 裕子さんに自然の中での子育てについて尋ねると、「学校の児童数は少ないですがその分、兄弟のように距離が近いために、思いやりの気持ちを育むことができると思います。都会では駆け回って遊べる場所が少ないし、治安の面を考えると外で子供たちだけで遊ばせる事はなかなかできませんが、ここでは安心して外で遊ばせることができますので、息子はいつも友達と出かけて、そこらじゅうを駆け回っています。」と笑顔で話します。

冬の閉ざされた世界の中で、
生きる事の特別な意味を感じる

 夏は気温が低く快適に生活できる富士ヶ嶺ですが、秋を過ぎると凍てつく寒さの冬がやってきます。しかし、そんな厳しい環境も、生きる事の特別な意味を教えてくれると木暮さんご夫婦は言います。「春から夏にかけて緑が生い茂っていますが、冬になり雪が降ると、辺り一面は灰色に覆われて神秘的な光景になります。外界から閉ざれた空間で暮らしているかのように感じ、その時の寒さは相当なものです。しかし、そんな環境だからこそ、冬を乗り越えるのにはどうしたら良いのか考え、生きる強さが育まれます。そして春が訪れた時の暖かさに、大きな喜びを感じる事ができます。」と、富士ヶ嶺には冬の寒さ以上に得るものがあると教えていただきました。
 今後もより富士山に密着した創作活動を行いたいと話す武彦さん。10月に発売するアルバムでは、富士山麓の自然から受けるインスピレーションをもとに制作し、レコーディングやジャケット制作を地域の人たちと一緒に行いました。「最近は私のように、地方に創作活動の拠点を移して、その土地の地域性を感じ音楽の個性として表現する人が増えています。これからも富士ヶ嶺で、自然の生命力を感じながらトレンドにとらわれない創作活動をしていきたいと思います。」とお話しいただきました。今後も自然との対話で生まれる閃きや発想を、自らの創作活動を通して、富士河口湖町富士ヶ嶺から世界に発信し続けていく事でしょう。

(2013年7月取材)

青葉くんは、武彦さんとサッカーをするのが大好き。冬になると薪割りを手伝うなど、頼もしく成長しています。

青葉くんは、武彦さんとサッカーをするのが大好き。冬になると薪割りを手伝うなど、頼もしく成長しています。

 

裕子さんと無邪気に戯れる青葉くん。

裕子さんと無邪気に戯れる青葉くん。

 

自然に囲まれた自宅で団らんのひと時。絶え間なく聞こえる鳥のさえずりは、心を和ませてくれます。

自然に囲まれた自宅で団らんのひと時。絶え間なく聞こえる鳥のさえずりは、心を和ませてくれます。

 

森に覆われた路地を散歩する、木暮さんご家族。

森に覆われた路地を散歩する、木暮さんご家族。

 

富士ヶ嶺から望む富士山。壮大さに圧倒されます。

富士ヶ嶺から望む富士山。壮大さに圧倒されます。