富士山 富士五湖エリア

JoyFuL No.033

『食』を通じて、富士吉田の魅力を伝える

齋藤 萌さん
プロフィール

富士吉田市松山
齋藤 萌さん(23)
神奈川県藤沢市より移住

「富士吉田の人はノリが良くて、新しいことに挑戦する時に協力してくれます。」
と教えてくださった齋藤さんは、『食』を通じて、富士吉田の地域活性化のために
精力的に活動しています。

 2013年3月に慶應義塾大学を卒業後、富士吉田市で地域おこし協力隊として活動する齋藤さん。移住のきっかけになったのは、富士吉田市と慶應大との連携協定。大学3年生の時から富士吉田に来て、富士山の麓で独自の文化を育んだこの街の魅力の調査や、地域活性化の研究をしていました。
 調査や研究を進める中で注目したのは、富士吉田の食文化でした。「吉田のうどんは有名ですが、うどん以外にも富士吉田には美味しい食べ物があります。農産品が豊富で、魅力的な郷土料理もあり、飲食店も多いなど、元々食べることが好きな文化があるんだなと気づきました。」と話す齋藤さんは、富士吉田にこんなに美味しいものがあることを色んな人に実感してもらうことを目的として、大学4年生の秋に『吉田ごはん』というプロジェクトを考案しました。生産者や飲食店を中心に取材を行い、印刷物やWebサイトなどを使って情報発信する。『食』の面から、富士吉田の地域活性化に貢献していきました。
 このプロジェクトを通じて、地域全体のことを考えながら、さまざまな人と関わることができる仕事に魅力を感じた齋藤さんは「卒業してからも吉田の人と一緒に何かすることにチャレンジしてみたい」という意志が芽生え、大学卒業後に富士吉田へ移住されました。

どこか故郷と重なる風景を持つ街

 「山形県鶴岡市の田舎育ちなので、富士吉田は住みやすいですね。市内のショッピングセンターへ行くと絶対に知り合いがいる。良い距離感のある狭い街だなと思います。あと将来子育てをするなら、遊び場として自然があるこういう場所が良いですね。」と齋藤さんにとって、富士吉田での生活は住み心地が良さそうです。
 休日には毎週開催する朝市へ行って、いろんな人と交流しながら新鮮な食材を買う。時には農作業を手伝うこともあるそうです。「山梨の他の地域へあまり行ってないので、いろんな所へ行ってみたいですね。勝沼のワイナリーへ行って、ワインを飲むのも良いですね(笑)。」と移住してから間もないこともあってか、これからの楽しみが沢山あるようです。
 大学進学に伴い、神奈川で生活するようになってから、改めて田舎での生活のありがたみを感じたと齋藤さんは言います。「山形の実家の辺りと比べたら、富士吉田の方が都会ですが、田んぼや畑があるところはすごく懐かしい印象を受けますね」。にぎやかな商店街があったり、世界文化遺産に登録された富士山への注目もあって、いろんな人と交流する機会も多い街に新鮮さを感じながらも、どこか故郷と重なる風景を持つ富士吉田の生活を楽しまれています。

『吉田ごはん』を守り伝え、育てていく

 齋藤さんは富士吉田へ移住した現在でも、地域おこし協力隊の活動の中で『吉田ごはん』プロジェクトを進めています。周りの反応も上々で、興味を持ってくれる人も多いと教えてくださいました。「飲食店の中では『吉田ごはん下さい』と注文されることもあったそうです。まさに効果が出ていると思いました。今後は広告だけではなく、自分で食べ物を出したり、販売したい。」と富士吉田を盛り上げるために意気込んでいます。
 都会での生活では時間に追われて、ファストフードを食べる機会も多かったそうです。「鶴岡市にも昔ながらの食べ物が残っていて、地元の人に愛されながら食べ続けられています。都会での生活を経験して、富士吉田に来るようになってから、新鮮な農産品やその土地の文化の中で育んだ郷土料理の美味しさに改めて気づきました。『吉田ごはん』を通して、こういった食べ物の大切さを伝えていき、子ども世代まで食べ続けられるように働きかけたいと思っています」。齋藤さんの『食』を通した地域活性のチャレンジはまだ始まったばかりです。

(2013年7月取材)

地域おこし協力隊で事務所として使っている古民家。

地域おこし協力隊で事務所として使っている古民家。

 

山形県鶴岡市の田舎で育った齋藤さんにとって、富士吉田はとても住み心地が良い街のようです。

山形県鶴岡市の田舎で育った齋藤さんにとって、富士吉田はとても住み心地が良い街のようです。

取材を行い、印刷物やWebサイトなどを使って情報発信。『食』の面から、富士吉田の地域活性化に貢献しています。

取材を行い、印刷物やWebサイトなどを使って情報発信。『食』の面から、富士吉田の地域活性化に貢献しています。

 

事務所内で使っているすだれも富士吉田で作られたもの。

事務所内で使っているすだれも富士吉田で作られたもの。

 

『水かけ菜』は冬に富士山の麓で栽培される菜っ葉です。富士吉田ではお正月のお雑煮に欠かせない食べ物。

『水かけ菜』は冬に富士山の麓で栽培される菜っ葉です。富士吉田ではお正月のお雑煮に欠かせない食べ物。

 

富士吉田で地域おこし協力隊をする齋藤さんと慶應大4年の赤松さん。地域活性化のために精力的に活動しています。

富士吉田で地域おこし協力隊をする齋藤さんと慶應大4年の赤松さん。地域活性化のために精力的に活動しています。