富士山 富士五湖エリア

JoyFuL No.034

都会暮らしの延長線上にある河口湖生活

橋本伊礼さん
プロフィール

富士河口湖町勝山
橋本伊礼いれいさん(43) 翔子さん(36)
東京都板橋区より移住

移住前に考えていた田舎暮らしへの理想が、夫婦の間で
かけ離れていたと言う橋本さんご夫婦ですが、富士河口湖町での
生活は夫婦の欲求を満たし、豊かな暮らしを与えてくれました。

 ご主人の伊礼さんは東京都府中市ご出身。「幼少の頃の府中は田んぼや畑もありましたし、近所に牛もいました。でもここ30年ぐらいで開発が進み、様変わりしましたね」。中学生の時に親の転勤に伴い、福島県へ引っ越しますが、中3の時には東京へ戻り、以来都会暮らしをされていました。しかしどこかで昔の府中や福島での生活のような、自然が身近にある暮らしへの憧れがあったそうです。
 一方、奥様の翔子さんのご出身は北海道増毛町。雄大な増毛の自然は原風景として、翔子さんの心に残っています。「親の転勤のために小1の時に小樽へ引っ越し、その後札幌に住みましたが、幼心にも増毛町から離れるのは嫌だなと感じました。」と言います。大学は京都の学校へ進学、卒業後は東京で出版関係の仕事に就き、写真家の伊礼さんと出会い、結婚されました。
 富士河口湖町への移住のきっかけは、翔子さんがテレビ番組で青木ヶ原樹海の特集を見たことでした。「こんなすごい森があるのかと感銘を受けて、一度来てみたのですが、樹海の素晴らしさに魅せられました。樹海の中に住んでみたいと思いましたよ(笑)。」と翔子さん。以前から田舎暮らしをしたいと提案し、ことごとく翔子さんに反対されていた伊礼さんは「ここだったら引っ越しても良いの?」と聞き、「ここじゃなきゃ嫌だ!」と翔子さんは答えたと言います。お互いに田舎暮らしへのイメージは違っていたそうですが、富士山の麓の豊かな自然が橋本さんご夫婦に移住のきっかけを与えてくれました。

自然に囲まれた生活ができる豊かな暮らし

 2013年5月に移住して以来、富士河口湖町での生活を満喫されている橋本さんご夫婦。「自然を身近に感じることができて楽しいですね。道端に生えている雑草を摘むことができるのは新鮮です。あと山梨に来てから車に乗ることも多くなりましたが、窓の外に緑が多い分、東京で走っている時のストレスと比べて、とても楽ですね。」と伊礼さん。
 翔子さんは移住して以来、地域の雰囲気に馴染んでしまって、北海道にいた時のような本来の自分の感覚に戻れたそうです。東京の生活において、不満に感じていたことは庭の無い生活。都会で生活する上では、どうしても諦めざるを得ないことですが、移住してから思いがけず、庭を持ちたいという願望が叶ったのは大きな出来事だったと言います。「小さなスペースですが、私にとって特別な意味があります。今までは園芸品店や花屋に行っても見ているだけでしたが、今度は買えるようになりました。近くの山野草屋さんや河口湖ハーブ館に出入りできるのは楽しいですね。」と翔子さんは満足げに話します。橋本さんご夫婦はこういう生活ができるところに、都会にはない豊かさを感じています。「今年は間に合わなかったですが、来年はベリー畑をやりたいですね。」と今後の生活への期待も膨らんでいます。

ライフスタイルを変えなくても、移住できる街

 橋本さんご夫婦に富士河口湖町の魅力をお伺いしたところ、利便性を挙げられました。現在も東京で仕事をする伊礼さんは、東京へのアクセスの良さや配達物を送るときに東京とほとんど条件が変わらずに届く流通の早さが良いと言います。
 民俗学の研究もする翔子さんが、移住の際に不安に感じていた文献や資料の量についても心配する必要がなかったそうです。図書館や学術的施設のインフラがしっかりしていて、都会とのギャップを感じないと教えてくださいました。
 「スーパーやホームセンターなども沢山ありますし、品揃えも東京に近いレベルに感じます。都会から移住する際も、ライフスタイルを変えずに都会暮らしの延長線上で移住ができます。だから移住しても失敗しにくいですよ。」と橋本さんご夫婦。
 今までの暮らしぶりを変えなくとも、自然豊かな富士河口湖町へ移住できる。とても大きな魅力に感じました。

(2013年7月取材)

移住してから、庭のある生活を取り戻した翔子さん。ガーデニングを楽しまれています。

移住してから、庭のある生活を取り戻した翔子さん。ガーデニングを楽しまれています。

 

コーヒを入れる時に、豆を自ら焙煎するというこだわりを持つ伊礼さん。

コーヒを入れる時に、豆を自ら焙煎するというこだわりを持つ伊礼さん。

 

山梨に住んでからはご近所に、焙煎時に出る臭いや煙などの迷惑をかける心配がないそうです。

山梨に住んでからはご近所に、焙煎時に出る臭いや煙などの迷惑をかける心配がないそうです。

 

民俗学の研究をしている翔子さん。富士山の麓は研究の場所として、とても良い環境と言います。

民俗学の研究をしている翔子さん。富士山の麓は研究の場所として、とても良い環境と言います。

 

伊礼さんが焙煎したばかりの豆をドリップして、コーヒータイム。夫婦の至福の時間です。

伊礼さんが焙煎したばかりの豆をドリップして、コーヒータイム。夫婦の至福の時間です。

 

趣味でお香作りをする翔子さん。家の周りで、香りの材料となるよもぎや松の葉などの植物が採れるのも山梨の魅力。

趣味でお香作りをする翔子さん。家の周りで、香りの材料となるよもぎや松の葉などの植物が採れるのも山梨の魅力。

 

自然写真を撮るのが好きな伊礼さん。身近な植物から風景まで、いろんなものが被写体に。

自然写真を撮るのが好きな伊礼さん。身近な植物から風景まで、いろんなものが被写体に。

 

河口湖の湖岸で植物を採取する翔子さん。持ち帰って、お香の材料にします。

河口湖の湖岸で植物を採取する翔子さん。持ち帰って、お香の材料にします。