南アルプス 富士川エリア

JoyFuL No.063

南アルプス市で見つけたダチョウ牧場

中島睦仁さん
プロフィール

南アルプス市百々
中島睦仁さん(51) 川上光雄さん(53)
中島睦仁さん:長野県中野市との二地域居住
川上光雄さん:岐阜県高山市との二地域居住

長野県出身の中島さんと岐阜県出身の川上さんは山梨に暮らし、
ある動物の飼育をしています。その動物は『ダチョウ』。
日本でも珍しいダチョウ牧場が南アルプス市にありました。

 南アルプス市有野に日本でも珍しいダチョウ牧場があります。この牧場『南アルプスファーム』を運営される(株)保健科学研究所の中島さんと川上さん。2人は県外と山梨の二地域居住をされ、ダチョウの飼育をされています。
 『南アルプスファーム』は、保健科学研究所の新規開拓の一環でできた事業。提案したのは牧場の責任者を務める中島さんでした。「私は長野県の農家の倅なので、今後は農業や畜産業をしたいと思っていました。その当時、名古屋営業所で勤務していて、中京圏ではダチョウの飼育が盛んなことを知りました。」と中島さん。ダチョウは皮から骨まで全てのパーツを食料や素材として使える動物、特に革はオーストリッチという高級素材として有名です。飼育に関しても糞尿の匂いもあまりありません。実際に農場を見に行った中島さんは「これはいける!」と思ったそうです。提案が通り、南アルプス市にあった会社の敷地で農場を開くことになり、2011年に中島さんは単身で山梨に来られたそうです。
 一方、川上さんはもともと岐阜県のダチョウ牧場に勤めていましたが、中島さんと知り合ったことをきっかけに、2013年1月から牧場長として、南アルプス市へ来られたそうです。

富士山の景色と温かい地元の方々との交流の輪

 2人に山梨の印象をお伺いしたところ、真っ先に出たのは富士山でした。「他県の者からすると富士山はすごい憧れなんです。」と答えてくれた中島さん。来たばかりの頃は頻繁に富士山の写真を撮っていたそうです。川上さんは「僕もスマホで写真を撮影して親戚に送ったところ、『良い所にいるな。』と言われました。」と富士山の見える仕事環境に満足されている様子です。
 気候的にもダチョウを育てる場所として適していると川上さんは言います。「元々、サバンナや砂漠などに生息する鳥なので、甲府盆地に位置する南アルプス市は雨も少なく、ダチョウの生育環境としては良いと感じます。」と教えてくださいました。
 中島さんは南アルプス市に来てから、川上さんが来られるまでは牧場の管理を1人でされていましたが、南アルプスの親切な方々に接することができて救われたと言います。「ここに来た当初は周りの住民の方と接する機会が全く無くて、話し相手もいませんでしたが、卵の販売を通して、近所の和菓子屋さんと知り合いになったことが大きかったです。そこをスタートにたくさんの地元の方々との交流の輪が広がって、良いお付き合いをさせていただいてます。」と南アルプス市は全く知らない人間でも受け入れてくれる良い土地だと実感されたそうです。

南アルプス市からダチョウの可能性の発信

 日本では、食材としても羽根や革などの素材としても認知度が低いダチョウ。中島さんと川上さんはPRのために様々な営業活動をされています。和菓子屋さんに卵を卸して、ダチョウの卵のどら焼きやマドレーヌを商品化。現在では県外からも予約が来る程、好評を得ています。「国民文化祭のイベントで、ダチョウのお肉を使ったフランクフルトを販売し、いろいろなご意見を頂きました。これからもイベントに出店しながら、ダチョウの魅力をPRしていきたいです。」と中島さんは意気込んでいます。
 ダチョウの飼育をされていることもあり、多忙な生活を送る中島さんと川上さんですが、色々な山梨の魅力に触れながら、充実した生活を送られています。「これまで全国色々な場所で暮らしてきましたが、一番馴染めたのが南アルプス市です。地元の方々に温かく受け入れていただいて、非常に人と接するのが楽しいです。これからダチョウをPRしていく時に、南アルプス市産ということを大きく謳って行きたいですね。」と中島さん。
 「私もこれから南アルプス市でずっと暮らしていこうと思っています。今は岐阜と山梨の二地域居住ですが、ゆくゆくは家族も呼んで移住という形にしたいですね。」と川上さんにも熱く語っていただきました。

(2013年7月取材)

牧場長を務める川上さん。岐阜でもダチョウの飼育をされていましたが、中島さんとのご縁で南アルプス市に居住されました。

牧場長を務める川上さん。岐阜でもダチョウの飼育をされていましたが、中島さんとのご縁で南アルプス市に居住されました。

 

ダチョウにも人気な牧場責任者の中島さん。日々、ダチョウの魅力をPRされています。

ダチョウにも人気な牧場責任者の中島さん。日々、ダチョウの魅力をPRされています。

 

右側の黒い羽の方がオス、左の茶色の羽の方がメスです。

右側の黒い羽の方がオス、左の茶色の羽の方がメスです。

 

小さくて可愛いダチョウの赤ちゃん。ここからあんなに大きく成長していくのは想像できません。

小さくて可愛いダチョウの赤ちゃん。ここからあんなに大きく成長していくのは想像できません。

 

ダチョウの卵は鶏卵の25個分の大きさ。ヨーロッパでは卵の殻をアートに使うそうです。

ダチョウの卵は鶏卵の25個分の大きさ。ヨーロッパでは卵の殻をアートに使うそうです。

 

臆病だけど好奇心旺盛なダチョウ。人間が柵の中に入っても近づいてきます。

臆病だけど好奇心旺盛なダチョウ。人間が柵の中に入っても近づいてきます。

 

南アルプス市にある和菓子屋『松の屋』で、ダチョウの卵を使ったどら焼きとマドレーヌを製造しています。

南アルプス市にある和菓子屋『松の屋』で、ダチョウの卵を使ったどら焼きとマドレーヌを製造しています。