甲府盆地 まちなかエリア

JoyFuL No.082

山梨の味を世界へ
目指すは「Mt.Fujiの料理人」

集堂 名保美さん
プロフィール

甲府市大手
集堂しゅうどう名保美さん(49) 
宏充さん(20) 克政さん(18)
東京都渋谷区より移住

ぶどう、桃、さくらんぼ、すもも、瑞々しい果物に種類豊富な野菜やきのこ、
集堂さんがおいしさに魅せられた山梨の味。
息子たちのためにいい環境を求めて移住した山梨は新鮮食材の宝庫でした。

 集堂さんは大学生の息子さん二人との3人家族。山梨に来る前は引っ越しの多い生活をされていたそうですが、10年前に山梨での定住を決意されました。二人の息子さんに落ち着いて勉学に励める環境を与えてあげたいと思ったことがその理由。集堂さんの息子さんへの配慮は実を結び、お二人とも大学へ進学されました。現在は家を出て東京の大学に通う長男の宏充さんは、中学時代に自作のロボットがロボットコンテストで2位をとって以来、ロボットに夢中。次男の克政さんは子供時代を過ごした山梨、とりわけ甲府市に深い愛着があり、将来は地場産業の発展に寄与できるような仕事に就きたいと県内の大学で日々勉強中です。
 集堂さんは東京都青梅市で生まれ、都内で何回か引っ越し、山梨に来る直前は渋谷区に5年暮らしていました。東京にいた時にしていた料理を教える仕事を山梨でも続けています。職業、肩書、資格は多彩。フードコーディネーター、フードコンサルタント、フードスタイリスト、フード&ビバレッジナビゲーター等々。特にフードコーディネーターは日本国内では30人くらい、山梨県内では集堂さんただ一人という貴重な資格保持者。それに加えて、山梨の資源を活かした食のPRを目的とする「山梨県地域コーディネーター」として認定されています。
 息子さんへの思いをきっかけに山梨に移住された集堂さんですが、現在はご自身も山梨での生活をとても気に入っていると言います。山がそばにあり、閑静な落ち着いた雰囲気、家の庭から季節の植物を摘んでテーブルにコーディネートする楽しみも味わえることなどが山梨暮らしの魅力です。
 それでも移住当初は、山梨の人が排他的に思えてなかなか馴染めなかったそうです。料理の仕事を始めるために営業して回った時にも、壁を感じることが多かったと言います。しかし時が経つうち、PTAの役員ママ友ができ、世界が広がっていく中で同じ境遇の移住仲間にも出会えました。「山梨の人ははじめとっつきにくいような感じがしましたが、一度仲良くなるとすごく親身になってくれます。人との関わりが一番大切ですね」。

目には見えない贅沢を味わう

 休日に緑が見たくなると車で小淵沢方面へ足を延ばして緑を全身に浴びています。空、草、牛、のどかな風景が広がる中をぶらぶらと歩きながら空気を通して緑を感じる、こんないい環境に1時間以内で行けるという贅沢さを味わっています。
 移住する前の山梨のイメージは田舎で何もない所でした。ところが住んでみて山梨のイメージは大きく変化したそうです。何もないというふうに見えるのは、表面的な“見た目”にないだけで、実は山梨は資源、食べ物、自然の宝庫でした。確かに田舎で流行りのモノはあまりない山梨だけれど、その代わりに心の豊かさや気持ちのこもった人々とのふれあいがあります。
 山梨での暮らしも10年を数え、山梨の良い所を知っていく中で新しい目標ができました。「みんなに山梨の料理をもっと知ってほしいですね。アメリカやヨーロッパで山梨の食材を使った天ぷらや寿司などの料理を広めることが夢なんです」。世界中の行く先々で「Mt. Fujiの料理人」と呼ばれる集堂さんの姿が楽しみです。

(2013年6月取材)

甲府駅近くの社会教育センターで、山梨の郷土料理の講習会をしました。

甲府駅近くの社会教育センターで、山梨の郷土料理の講習会をしました。

 

本日のメニュー「ほうとう」と「とりもつ」の調理手順を説明。

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地元の新鮮食材をたっぷり使います。

地元の新鮮食材をたっぷり使います。

 

「ほうとう」に「お」を付けるのは地元住民の証!?

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ほうとうの麺から手作り。生地のこね方を丁寧に説明します。

ほうとうの麺から手作り。生地のこね方を丁寧に説明します。

 

自宅で開いている料理教室「collage」。目をひく美しいテーブルコーディネート。

自宅で開いている料理教室「collage」。目をひく美しいテーブルコーディネート。